自分の大学時代をしみじみと思い出していました

週末、友人Yの誘いで去年一緒に朝霧JAMに行った仲間がジャンベを叩くイベントに出るというので、見に行って来ました。渋谷と青山の中間にある無国籍なカフェの半地下スペースは、面積よりも過剰に集う若者のせいで、冬とは思えぬ熱気を孕んでいました。
ああ、私が通っていた大学も、新入生が来たといっては酒を飲み、寒いといってはそこら中の物を一斗缶にぶちこみ火をつけ、美術祭だと言っては寝袋を持ち込み、そこいらの竹を切り出しては岩魚の骨酒を飲んだりしていたものだった。あのころは若かった。11月の八王子の寒さなどものともしない若者だったんだった。
私とYは、とりあえずビールを飲み、去年行ってとても感動した朝霧の空気と太陽の激しさを思い出しながら、ジャンベのリズムに揺さぶられていたのですが・・・
メインらしきグループがエントリーされ、遅れて到着した私の彼氏ともども、席に座って料理や音を楽しんだり、お酒を飲んだりしていたのですが、いきなりグループの若者の声がスピーカーから聞こえてきました。
原発を無くそう!原発を無くそう!原発を・・・」
途切れる事なく続くその調べは、ジャンベという太古の魔術的なリズムに乗り、どんどん感染していくかのように響き渡りました。周りの観衆も声を上げ「原発を無くせ!」と歌っています。
それを聞いた私は何とも言えない気分になりました。
「ここに居合わせた人のうち、どれだけの人が原発の存在意義について真面目に考えているのやら」
隣に座っていた彼氏も同じことを思ったようです。おまけに彼の家族には原発に携わる仕事をしている人が居るそうです。彼はぼそっとつぶやきました。
原発を無くせというならば、その声をマイクに通すのは筋違いだ」
私もそう思いました。私ならこう歌うでしょう。
原発を無くせ。携帯電話を無くせ。自動販売機を無くせ。電飾を無くせ。ライトアップを無くせ。コンピューターを無くせ。」
今年も朝霧には行きたいのですが、こういったエコだロハスだというものと電気のことを考えるなら、どうしたら良いのだろう。彼はまたも言いました。
「ライブを電力に頼るとしても、ソーラー電池使うとかすればいいのに。平沢進はそれをやったよ」
なかなかうまい試みを企画している人ですよね。最近はジャスラックと決別した人として有名みたいですけど。