あ、やっぱり怒られた

honkaku2005-04-10

実はこの広告を電車内で見たときから「これはちょっとマズいんじゃないの?」と思っていたのですが、やはり怒られましたか。
実はワタシ、この太田幸夫先生の授業を取っていました。非常に厳しい授業で、泣きそうになりながら課題を提出したもんです…って、課題に泣くというか、教授の一徹した哲学に泣いていたといったほうが良いかもしれません。(単に私がヘタレだったということです)
公共サインのデザインというのは、CIやロゴとは若干考え方が違い、非常にレベルの高いスキルを要求されるジャンルです。
たとえば普通の壁に非常口サインをペイントしたものと、劇場などに付いているサインのように発光体に描かれたサイン、あれって大きさなどが微妙に変えられているんです。もちろん、透過光での見え方を考慮しての神経質な作業です
そんな経緯を知っていると、たしかにあのサインの使い方に対して、憤りを感じる教授の気持ちは解らないでもありません。それよりも一歩間違えばデザインといえども人命に係わりますから、非常口じゃない場所にあのマークを配置するのは、色々マズイ事だと思います。
でも宝くじの関係者は、非常口をめぐる国際的なコンペのストーリーまでは、知らないのでしょうね。あまりにも日常に溶け込んだ優れたデザインですが、実は色々バックにはあるのよ。ということで。
ちなみに大田先生はダンディなおじ様なのですが、学生時代は「怖い」というひとつのイメージしか持ってませんでした(笑)