東村山・小島屋のうどん

はてなシュラン
都内というにはギリギリすぎますが、一応東京都内なので推薦いたします。
ここ数年のうどんブームは讃岐系ですが、関東だって立派なうどん文化圏だと教えてくれる、それが東村山のうどんです。ちなみにオールアバウトジャパンのうどんのコーナーでは「関東武蔵野うどん」というジャンルで紹介されています。
この地域は昔から蕎麦よりうどんの生産が盛んで、今でも農家の入り口に「うどんあります。*1」の札が下がっていたりします。法事など、大勢が集まる宴会の最後に、その家の婆ちゃんが打ったうどんが振る舞われていたそうで、当然地元の人の舌も肥えています。
そんな東村山のうどんって実際はどんなの?といいますと、やはり関東風の味付けがされています。関西の人が関東の嫌いな事ワースト10には確実にあげてくる「出汁」の事です。「黒い・甘い・濃い」の三拍子そろった関東風の味付けですが、東村山のうどんはこの三つの要素にさらにもう一つのアイテムが欠かせないのです。
それは「肉」。この濃くて甘い出汁の中に浮かぶ肉が、やや色味の付いた太くてコシのあるうどんに良く合うのです。ざるに盛られた茹でたてのつるつるの麺と、いかにも美味そうな匂いを放つ黒い出汁の中に浮かぶ肉とネギ。薬味を出汁に入れ、うどんをその出汁に付けて味わいます。
小島屋の店内は人ん家に上がり込んでしまったかのようなアットホームな雰囲気があり、お客さんの回転はかなり良いです。来る人くる人が肉汁うどんを注文していきますが、野菜天ぷらやかき揚げなどのメニューもあり、奥の調理場ではカマドから勢い良く燃える炎や、その上でぐらぐら煮える釜が、いっそうの食欲を誘ってくれるでしょう。

手打ちうどん 小島屋:店舗データ
住所:東京都東村山市野口町3−10−3
電話:042-391-2638
営業時間:10時〜14時
定休日:日曜日・祭日 臨時休業もあるらしい。

*1:この場合はその日打ったうどんの玉を販売しているわけで、食べさせてくれるのはやはりうどん屋さんです。